徹底比較 先物取引 先物取引を始めてみたい方、必見!
先物取引の基礎知識
先物取引ってどんなもの?
上場商品と取引所
先物取引のメリットとリスク
取引のルール
取引を始めるには?
知っ得!五箇条
ネット活用術!
先物会社、銘柄選びのポイント
取引にかかるお金
上手にこなすワザ!
もし相場が予想に反したら?
先物取引の用語集
差金決済
証拠金
追証(おいしょう)
建玉(たてぎょく)
ザラバ取引
板寄せ取引
損切り
限月(げんげつ)
納会日(のうかいび)
立会(たちあい)
約定値段(やくじょうねだん)
呼値(よびね)
枚(まい)
値幅制限
建玉制限(たてぎょくせいげん)
知ッ得!五箇条
取引会社や銘柄はどう選べばいい?どのぐらいお金がかかる?もし失敗したら? さらに一歩進んだ疑問にお答えします。
第一条 ネット活用術!
◇ ネット取引はいつでも、どこでも
 インターネットを利用すれば、いつでも自分の好きな時に取引ができます。国内のネット先物取引の場合、実際の取引は商品取引所が開いている時間にしか行なわれませんが、注文などは24時間いつでもでき、取引所が開くと同時に売買が始められるのが一般的です。そして、対面取引より人件費などがかからない分、手数料なども安く設定されています。
 自分のペースで取引ができ、さらに手数料も安いというわけです。

◇ 情報収集にもネットが活躍
 インターネットを使えば、取引に欠かせないリアルタイムの価格チャートなど、情報収集も簡単。先物取引では、例えば農産物なら世界の天候石油製品なら中東情勢といったように、日常のニュースから変動要因を読み取ることも必要なので、自宅にいながらリアルタイムで海外のニュースまで見られるネットは大いに活用する価値アリです。
 いきなり本番はちょっと自信がない…という方には、シミュレーション・サイトもあるので、まずはそちらで練習してみてもいいでしょう。

◇ ネット環境の整備も忘れずに
 ネット取引を始めたら、ネット環境の整備に気を配りましょう。システムダウンやパソコンの故障が一番のトラブルです。パソコン内のデータはマメに整理しておくこと。また、通信速度は速い方が快適ですし、PDF書類の閲覧ソフト(Acrobat Readerなど)も最新版を入手しておくと良いでしょう。
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第二条 先物会社、銘柄選びのポイント
 取引を始める際にまず迷うのは、どの会社に口座を開くか、どの銘柄を選ぶか、ではないでしょうか。ポイントをいくつか挙げてみます。

◇ 先物会社の選び方
 先物会社を選ぶ際には、

自分が売買したい銘柄を取り扱っているか
手数料、年会費、情報料、初回入金額などが安いか
注文などは24時間対応か
情報サービスが充実しているか
セキュリティ・システムは安全か
問合せへの対応は迅速で、しっかりしているか

などが主なポイントとなるでしょう。また、携帯電話での取引ができればより便利でしょう。

 大切な財産を預けるのですから、なんといっても信用が第一。2005年141日から施行された「改正商品取引所法」では、取引のリスクや仕組みを事前に説明する義務のほか、顧客が「関心がない」など明確な意思表示をした場合の継続勧誘や電話・訪問勧誘も禁止されました。これらを守っていない会社とは契約しないことです。

◇ 銘柄の選び方

1. 銘柄の流動性を見る
 基本的に初心者は、価格変動の激しくない銘柄から始めるのが無難だと言われています。価格変動の大きい銘柄は利益を狙えますが、その分リスクも大きいからです。
 しかし、その反面、あまり変動のない銘柄は損切りができないことがあるなど、希望通りの取引ができない場合もあるので注意が必要です。

2. ひとつの銘柄に絞る
 最初のうちは、まず注文に慣れることを優先する意味で、銘柄をひとつに絞るのがよいでしょう。余裕が出てきたら、徐々に銘柄数を増やしていけばいいのです。

3. 銘柄の特徴を知る
 自分に合った商品を選ぶには、まずそれぞれの商品の特徴を知ること。
 例えば、金は比較的値動きが安定していてリスクが小さいが、売買単位が大きいのである程度の資金が必要になる、小豆やトウモロコシなどの農産物は予測不可能な天候などに左右される、といった具合に、それぞれの銘柄ごとに特徴があります。
 このほか、取引のために割くことのできる時間や、自分の性格(じっくりタイプか短期集中タイプか)なども考慮するのもいいでしょう。

◇ 気を付けたい、クーリングオフ
 原則、国内市場での商品先物取引ではクーリングオフはできませんが、法律で定められた海外商品市場と一致している場合に限り、クーリングオフができます。つまり、国内市場であっても、海外市場で取引されて輸入されるものについては、一部、クーリングオフの対象になるわけです。シカゴ市場の大豆などがよく知られています。
 このクーリングオフは市場に出向いて取引をした場合は対象外ですが、ネット取引は適用対象となり、契約締結の翌日から14日以内であれば無条件で契約の解除ができます。

■ 海外先物クーリングオフ対象商品
オーストラリア(シドニー) 羊毛
中国(香港) 大豆、砂糖、金
マレーシア(クアラルンプール) 天然ゴム
フランス(パリ) コーヒー豆、砂糖
イギリス(ロンドン) 小麦、ばれいしょ、コーヒー豆、カカオ豆、砂糖、原油、石油製品、銅、アルミニウム
ブラジル(サンパウロ) コーヒー豆
アメリカ(ニューヨーク) コーヒー豆、カカオ豆、砂糖、綿花、原油、石油製品、金、銀、白金、パラジウム、銅
アメリカ(シカゴ) 小麦、とうもろこし、大豆、牛、豚、大豆油かす、大豆油、銀、白金
カナダ(ウィニペッグ) なたね、あまに
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第三条 取引にかかるお金
 商品取引をする際には、様々なお金がかかります。どんなものがあるのでしょうか?

◇ 証拠金とは?
 先物取引を始めるには、まず証拠金を預託しなければなりません。
 証拠金とは、先物取引を行う際の担保となるもので、現金のほか株式国債などの有価証券などが含まれます。取引証拠金は原則、委託者が商品取引員を経由して共同清算センター(国内の7つの商品取引所が参加する清算機構)に全額を預託します。そのほか、取引で損を出して最初に預けた証拠金が足りなくなった場合には、担保補強として追加で預託する追証拠金(=追証/おいしょう)というのもあります。これは損切りをして取引を決済した場合は支払わなくてもよいお金ですが、追証拠金を追加すると投資金額が膨らむため、さらに損失が大きくなる可能性も考えておかなければなりません。

◇ それ以外にもかかる〜手数料と税金
 商品を売買する資金以外にも、取引手数料がかかるほか、利益が出たら税金がかかることも知っておきましょう。

・ 手数料
 2004年末より完全自由化されており、会社ごとに違っているようです。一律いくらと決まっているところもあれば、取引スタイルに合わせて数種類のコースが設けている会社もあるので、自分に合ったコースを選びましょう。

・ 税金
 個人の場合、売買で利益が生じれば所得税の申告分離課税(雑所得扱い)になり、確定申告が必要となります。税率は20%(所得税15%、住民税5%)。逆に、損失が出た時は翌年以降3年間の先物取引による所得から控除することができます。こちらも確定申告が必要です。この他、手数料には消費税5%がかかります。
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第四条 上手にこなすワザ!
 "ハイリスク・ハイリターン"な取引を上手にこなすには、どんなことに注意すればよいのでしょうか?

1. ルールを正しく知る
 始める前に仕組みや商品について十分理解しておくことです。

2. すべて自己責任で
 これは商品先物取引では最も留意しないといけないことです。売り買いを決めるのは自分自身であり、先物会社はそれを代行してくれるだけなのです。

3. 意思表示を明確に
 これも「自己責任」につながりますが、「これはいいですよ」と勧められても、自分が納得できなければ「NO」と言うこと。流されて損をしても誰も責任をとってはくれないのです。

4. 取引は余剰資金で行なう
 リスクが大きいので、借金をしてまで手を出さないことです。

5. 損をした時のことを予め想定しておく
 つい儲かることを考えがちですが、「もしも」を考えておくと素早い対応ができ、損失を最小限に押さえることができます。

6. こまめな情報収集をする
 商品の価格は様々なことに影響を受けて刻々と変わります。常に情報を集めておけば取引を進める上での強い助けとなるでしょう。
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第五条 もし相場が予想に反したら?
 相場がいつも予想通りに動くとは限りません。損失を最小限に押さえるために、もしも相場が予想に反して動いた場合のことを予め想定しておく必要があるでしょう。
 ポイントは、損失をどう管理するか。一度の取引にこだわらず、損失は小さいうちに決算するよう心がけましょう。先物取引で使われる代表的な方法をいくつか覚えておきましょう。

損切り 損を覚悟で、損失が小さいうちに決算する方法。初心者のうちは大損をしないよう、早めの決断を。
様子見 相場が上がるか下がるか判断がつかない時に、様子を見ること。追証拠金を支払うこともあるので、相場が回復しなかった場合などは損失が大きくなります。
途転(どてん) 損切りをして一旦決済すると同時に、逆方向の建玉を作る方法。その後またすぐ逆に相場が動くこともあるのでリスクは少なくありません。
両建て 同商品・同限月の「買い」と「売り」を同時にする方法。ある程度の経験が必要で、初心者にはお勧めできません。ちなみに、商品取引法では両建ての勧誘は禁止されています。
難平(なんぴん) 上がると思って買っていた相場が下がった場合、最初の買い値より安く買い足すことで平均買い値を下げる方法。リスクが大きいので、資金力のある人でないと危険です。

 大事なのは、自分の経験や資金力を考え、取引を始める前に「もしも」を想定しておく習慣をつけること。予期せぬことが起きるとパニックに陥りやすくなりますが、策を立てておけば冷静に対応できます。
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